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集合住宅居住者・管理組合・管理会社向け「E202」への対応
お願い
E202についてのお問い合わせは、東京および近県の集合住宅居住者、管理組合および管理会社の方のお電話をお待ちしています。
なお、その他の地域の方は、それぞれの電波事情が異なるため、的確なご返事ができませんので、かえってご迷惑をお掛けしてしまうことがございます。
電波事情の良くわかる地元の放送局や電気店にご相談ください。
「エラーコード:E202、E201」についてのお問い合わせが多くなっていますので、整理してみました。
1 表示の仕方
地上デジタルテレビのエラーメッセージは、ARIB((社)電波産業会)の「地上デジタルテレビジョン放送運用規定(TR-B14)」により、次表のように画面に表示することが決められています
エラーコード | 画面に表示される エラーメッセージ例 | 原因 | 対処のしかた |
E201 | 信号レベルが低下しています。 | 一時的に受信レベルが低下している。 アンテナケーブルやコネクタの接触不良など。 アンテナの向きがあっていない。 | アンテナ線を確認してください。 アンテナの向きを確認してください。 |
E202 | 信号が受信できません。 | 一時的に受信できない。 アンテナケーブルの断線やコネクタの接触不良など。 | アンテナ線を確認してください。 受信機の設定を確認してください。 |
2 各テレビメーカーの取扱説明書の記載
各テレビメーカー取扱説明書はARIB規定に準拠して、概ね次のように記載されています。
(取扱説明書の記載例)
[エラーコード:E202]
- アンテナの調整が正しくできているか、アンテナ線は正しく接続されているか
- 天候などにより、放送電波受信できなくなった場合
- アンテナの不具合や、向き、アンテナ線の接続に不具合が発生した場合
- 放送電波が送出されていないチャンネルを受信した場合
[エラーコード:E201]
- 雨などの影響で衛星からの電波が電波画弱くなり、降雨対応放送に切り換わりました。天候が回復すれば自動的に元の放送に戻ります
- 一時的に電波が弱くなっている。アンテナの調整が正しくできているか、アンテナ線は正しく接続されているか
- 天候など放送電波の受信レベルが下がってしまった場合
- アンテナが強い風などで、向きが変わってしまったなど、外的要因で受信環境が変わってしまった場合
- アンテナの向いている方向に、大きな建物が建設された、立木が生い茂って、見通せなくなったなどの場合
- 接続状態が変わってしまった場合(お引越し等)
3 弊社の経験
これらを整理すると、「電波の問題」と「受信システムの問題」になります。また、具体的には「受信システム」は「アンテナ」「同軸ケーブル」「ブースター」等の機材と、「設置場所」や「設置・工事方法」等に問題があることがわかります。
弊社では、現場、電話およびメールなどで、上記以外にも色々な原因が有ることを経験しています。ここで経験した事例のほとんどは、受信者宅の「受信システム」に関係する事柄で、工事不良などが多く見受けられます。また「宅内のテレビやビデオの配線が外れる」などが多くあり、いわゆるナンセンスコールの主な原因となっています。
アンテナの設置が原因でE202が発生する場合は、アンテナの高さ・位置などの不適正や、設置後の周辺環境の変化(建造物、季節的な樹木の変化に伴う変動など)によるものが多い。地デジ電波にはアンテナの高さで約50cm間隔で電波の「山」と「谷」があります。電波の山を探す事、また変動の少ない位置に建てることがポイント。また自然界の影響も受けます。受信工事は「マージン(電波のゆとり)」をもって丁寧な工事を心がけたいものです。
次に、それらを整理しましたので、参考にしてください。
電波関係[放送局、送信側]
- 放送機(送信機)の定期整備の時
- 事故による停波 (送信機故障、電源設備故障など)
- 中継局送信アンテナへの着雪、など
※ 特に電波送信所周辺では、次の症状が発生しています。
○ ブースター使用による電波過大入力 「地域による」
○ アンテナ方向(指向特性不良)による入力レベルの極端な低下 「地域による」
電波関係[伝搬路]
- 同一チャンネル混信 (近隣開設局のSFN・異種番組など)
- 受信障害 (電気的雑音、建造物による障害、ブースター発振など)
- 地形による遮へい障害
- 電波到来方向の不特定建造物群による受信レベルの低下
- 反射電波受信時の周辺環境変化
- ケーブルテレビ電波漏洩による長遅延障害
電波関係[伝搬路(気象関連)]
- フェージング、ダクト、逆転現象、大気、などによる受信レベルの低下及び変動。
海上・陸上伝搬路で発生しやすい地域がある。
- 着雪、樹木が雨に濡れる事による電波減衰
受信アンテナ[一般的事項]
- アンテナマスト倒壊(強風・腐食、風の振動による止めねじ緩み落下)
- アンテナエレメント破損(腐食、鳥類による曲がり)
- アンテナ全体の老朽(落下、腐食、導波器接続部断線・浸水等)
- アンテナ設置方法の誤り(方位の誤り、偏波面の誤り)
- アンテナ工事方法の誤り(支線引っ張り不足による大きな揺れ)
- アンテナ給電部への浸水
受信システム[屋外]、[マストブースター]
- ブースター故障、異常発振
- ブースター電源断(電源部コンセント抜け、ブレーカー断)
- 「電源部~ブースター」伝送用機器の接触不良・浸水、分岐・分配器の故障、F型コネクタの芯線引っ込み、長すぎ
- 電源伝送用壁面端子の接触不良、コネクタの芯線引っ込み、コネクタのゆるみ
- 「電源部~ブースター」伝送用ケーブル断線、ショート
- ブースター入力切り換えスイッチの間違い
- ブースター利得不足 (GCボリューム絞りすぎ、内部アッテネータの入れ過ぎ)
- ブースター利得オーバー (GCボリューム上げすぎ)
- 前置ブースターが有り、2段目メインブースター入力オーバー
- ブースターBS・CS利得オーバーが地デジ電波を抑圧(BS・CS GCボリューム下げる)
受信システム[屋外]、[ブースター以外]
- 「アンテナ~混合器~ブースター~軒先引き込み」間のケーブル断線・ショート
- 混合器、ブースターの入出力コネクタの外れ、芯線引っ込み
- 混合器、ブースターの入出力接続個所の接触不良、腐食、浸水
受信システム[屋外]、[同軸ケーブル]
- 同軸ケーブル断線、「イモ繋ぎ」などの設備不良
- 同軸ケーブルの中継コネクタ接触不良(浸水、芯線引っ込み)
- 同軸ケーブルのアルミネートパイプの亀裂、紫外線による劣化
- 同軸ケーブルの特性不良
受信システム[屋外]、[接続部分]
- コネクタ部分の外れ、ゆるみ、ショート、風の揺れで接触不良
- コネクタ部分の芯線引っ込み(面より5mm以上引っ込むとNG)長すぎるとショート
- コネクタ内部やオームバンド編祖線(ヒゲ)でショートなど
受信システム[屋内]、[卓上ブースター・屋内ブースター]
- ブースター故障、異常発振
- ブースター電源断
<マストブースターとほぼ同様の現象が起こる。>
受信システム[屋内]、 [テレビ端子~ビデオ・テレビ間](一番トラブルの多いところ)
- 各コネクタのゆるみ
- 壁面端子ケーブル外れ、コネクタの芯線引っ込み、コネクタの接触不良
- 「壁面端子~分配器等~ブルーレイ等~テレビ」間のケーブル断線、ショート
- 「壁面端子~分配器等~ブルーレイ等~テレビ」間の接触不良(芯線引っ込みを含む)
- 分岐器の入力端子と分岐端子の接続間違い
- 分波器出力の地デジ端子とBS端子との接続間違い
テレビ受信機とその周辺配線
- テレビ受信機アンテナ入力端子の接続間違い(地デジ端子とBS端子等)
- テレビ受信機のチューナー部の故障
- ブルーレイ・DVDプレーヤー経由接続の場合、各機器内部の故障、各機器間の接続不良・間違い
- テレビ受信機制御部の故障 (テレビの中はコンピュータ制御されている)
- CATVの周波数変換方式にパススルー方式を追加したケーブルテレビ受信から個別受信への切り替え(要・初期チャンネルスキャン)
- トラブルの原因の約60%は「テレビ端子~テレビ」間にある(弊社トラブル事例より)
- 転居による受信局変更を要する時(要・初期チャンネルスキャン)
上記以外の原因もあるかもしれません
弊社で経験した「E202エラーメッセージ」の例だけでも、以上のように多種多様の障害原因があります。
さらに、お客様のお住まいの環境などにより、ますます複雑になりますので、お電話やメール等、お問い合わせ頂いても適切にお答えする事ができません。
(当社は民間会社で、マンションなどの共同受信施設の専門業者ですので、基本的に相談業務だけのお電話、メール等はご遠慮頂いております。悪しからずご了承ください。)
これらを参考に、ご自身でチェックされるか、ご購入の電気店などにご相談くださるようお願いいたします。マンションや賃貸住宅の場合は管理者様へご相談ください。
手を尽くしたが解決しない、集合住宅で全戸が悪い等はご相談ください。お見積させて頂きます。
なお、弊社と「定期的なアンテナ点検サービス」をご契約頂いているマンション様は、ご遠慮なくお電話をください。直ちに対応させて頂きます。
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